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Corporate Finance

  • 2023-08-05
  • 2023-08-05

サンク・コスト(Sunk Cost)の話

投資の評価方法を勉強すると、サンク・コストという言葉によく出くわします。直接的には過去に使った費用のことを指しますが、投資評価においては、過去に使った費用は採算上考慮すべきでないという文脈でよく見かけます。 サンクコストとは、すでに支出されて回収できない費用のことです。経済学や経営学では、意思決定に影響しないコストとして扱われます。サンクコストは、過去にかけた時間やお金などが正しい判断を妨げること […]

  • 2021-03-07
  • 2023-09-17

資本金の意義

コロナ禍で減資に踏み切る上場企業が増加しているようです。ほぼ確実に課税回避が目的です。資本金が1億円を超えると、繰越欠損金に欠損金の50%という上限が付され、課税所得の多寡にかかわらず資本金の0.5%の法人事業税が課される(外形標準課税と言われます)ことから、減資によってこれら税制上の「デメリット」排除を狙っています。 日本経済新聞2021年3月7日朝刊総合5面より いうまでもなく資本金は課税基準 […]

  • 2020-08-29
  • 2020-08-29

外資系企業における問題解決のプロセス

論理的思考を持っている方ほど問題解決のプロセスというものに興味がないかもしれません。特にプロセスを意識せずとも、妥当な解決策に辿りつくからです。しかし、一般人には簡単なことではありません。いくつもの問題を抱えるマネージャーにしてみれば、一般人でも妥当な解決策を導くことができる魔法のプロセスを組織に埋め込んでほしいと思うでしょう。ということで、問題解決のプロセス構築に対する需要は大変高い。 日本を代 […]

  • 2019-06-11
  • 2020-08-01

ビジネス・ケースの基本

ビジネス・ケースを評価することは財務部門の最も重要な仕事であるにもかかわらず、財務部門がきちんと関与できている例は多くないと感じます。会計基準に基づくPL・BSインパクトを示すことももちろん大事ですが、プロジェクトのリスクやリターンを可能な限り客観的に数字で表すという財務分析がきちんとできているかどうかは疑わしい。私の経験でいえば、経営者のストーリーに沿うように「数字を作る(cooking num […]

  • 2019-05-30
  • 2019-05-30

コスト削減の方法

コスト削減という課題に対して確立した確実な手法があればよいのですが、そういった便利なものに巡り合ったことはありません。しかし、財務部門にはコスト削減という課題に対して説明責任がありますから、課題への対処方針を明確に示さないといけません。今までの私の経験から、説明責任を果たす上で適当なアジェンダについて纏めてみました(特に工場組織で重要な効率改善によるコスト削減は除いています)。 役割と責任の重複を […]

  • 2019-05-24
  • 2019-05-30

オペレーティング・モデル

組織設計に先立って、重要業務やプロセスをどの機能が担うかを明確にしたものをオペレーティング・モデルといいます。現状の組織図にとらわれることなく、業務を効率的に回すあるべき姿を考えるときにこの用語がよく用いられます。外資系企業を例にとると、会計サービスをどこかの国で集約するかとか、人事サービスを専門会社にアウトソースするとか、カスタマーサービスの責任をどの部門に持たせるかなどが、オペレーティング・モ […]

  • 2019-05-23
  • 2019-05-30

見える化の実践

オフィスにいるとき、とてもよく耳にしながら、その意味が分からない言葉のひとつ。人それぞれで、理解が異なります。数字の羅列をグラフ化することを「見える化」と捉えている人もいれば、表を印刷して壁に貼ることを「見える化」という人もいました。Wikiには「見える化(みえるか)とは、企業活動における活動実態を具体的に分かるようにすることである」とあります。 私は、某外資系企業で、「見える化」を学び実践する経 […]

  • 2017-09-27
  • 2019-05-30

前年比と予算比

外資系企業での経験を経て強く感じたことのひとつに、「前年比を重視しない」というものがあります。全く見ないということはありませんが、日本企業に比べてその重要度は数段低く感じました。過去を過度に顧みない姿勢は、財務分野のみならず、いろんなところで感じます。ある問題に対し、日本企業では過去の経緯を徹底的に調べて前例を洗うところから始めますが、外資系企業では将来の影響の分析に重きを置きます。ついでにいうと […]

  • 2017-09-24
  • 2019-05-30

内部利益をどう分配するか

大企業で会計に従事する人なら、連結決算の手続きについて少なからず造詣があると思います。子会社や関係会社の数字をどうやって親会社の数字に組み入れるかという、少しばかり頭の体操を伴う業務です。というのも単純に足し算すると、子会社宛てに計上した売上とが二重に計上されていたり、親会社から子会社に販売したもののまだ外部に売れていない商品に関係する利益を消去したり、バランスシートにある親子間の貸借を相殺したり […]

  • 2017-09-24
  • 2019-05-30

財務リスクの測定

財務リスクのうち、金利リスクと為替リスクをどう測るかについて、ここ20年の間に目覚ましい進展がありました。出発点はなんといっても「ブラック・ショールズ・モデル」です。オプションという金融商品の価格決定に関する理論で、考案者のFisher Black氏とMyron Scholes氏は1997年にノーベル経済学賞を受賞しています。オプションとは、ある金融商品を将来売ったり買ったりする権利のことで、この […]