相模原で起こった悲しい事件をきっかけに。

障害児を持つ親にとって、なんともやりきれない事件が起こってしまった。ヒトラーの選民思想に着想を得たというから尚更やりきれない。

そもそも障害者支援施設というものは、一般の人に馴染みが薄い。実際、障害者を隔離する施設というような捉え方をしている人もいる。

障害により1人で生活できないお子さんを持った家庭は、やがて自身の老いと向き合い、親亡き後、子供をどうやって生活させるか真剣に悩むときがくる。そういう機会でなくとも、障害児の子育てのあまりの大変さに、周囲の支援を求めざるを得ないケースだって相当あるでしょう。支援施設は決して障害者を世の中から隔離する場所ではなく、現代社会にあって様々な事情を解決する一つの形なのです。

こうした尊い存在意義がありながら一般の人に馴染みが薄い理由として、障害者支援施設が障害者の生活の場であるのみならず、彼らの働く場にもなっていて、彼らが一般社会に出てこれていない事実が挙げられます。いや、むしろ一般社会が障害者に働く場を十分提供できていないという方が正しい。職場に知的障害の方がいるという方、どれだけいます?そういう意味では、施設が障害者を隔離する場所であるという認識は、皮肉にも的を射ているのかもしれない。

事件そのものはとても悲しい。ただ、事件をきっかけに社会的弱者に思いを馳せるなら、更にもう一歩進んで、障害者を施設から連れ出してあなたの隣で働く社会に思いを馳せてほしい。

NO IMAGE
ブログを更新したときや、趣味やビジネスに関する興味深い記事を見つけたときにTweetしています!