株式投資のゴールデンルール

On Wall Street, the term “random walk” is an obscenity. It is an epithet coined by the academic world and hurled insultingly at the professional soothsayers. Taken to its logical extreme, it means that a blindfolded monkey throwing darts at a newspaper’s financial pages could select a portfolio that would do just as well as one carefully selected by the experts.

by Burton G. Malkeal, in “A random walk down Wall Street” (1973)

バートン・マルキール博士によれば、株式市場において短期的な株価の動きは、過去のチャートや利益予想や景気がどうであれ、全く予想できないらしい。極論ではありますが、サルがダーツを投げて組み合わせたポートフォリオも、株式投資専門家が注意深く選んだポートフォリオも、パフォーマンスは然程変わらないという。

株式投資に携わってきた自分の経験からいっても、短期的な動きに振り回されて損切りを余儀なくされることは往々にしてあります。株価を読むことは簡単ではなく、マルキール博士の理論に抗うことは避けたい。

ところで、株式投資には、1か月とか2か月先の株価を予想し、将来の決められた日に「その株価で株式を売買する権利」を売買するオプションという商品があります。このオプションは、将来の決められた日に株価がいくらになるかのみならず、その日まで、どのくらい時間が残されているかが価値を決めます。一般的に残されている時間が長ければ、株価が大きく動く可能性があることから価値は大きく、それが短ければ、株価の動きは一定の範囲に限られることから価値は小さい。この価値をオプションにおける時間価値といい、この時間価値は、日を追うごとに小さくなります。

オプションにおける時間価値を売っておけば、あとは、日を追うごとにそれが小さくなるのを待って買い戻すことで、確実に勝てます。ゴールデンルールなのです。

但し、問題があります。このゴールデンルールを実践するには、オプションを売る必要がありますが、時間価値以外の価値変動を取り除くための専門的知識が必要で、そしてその専門的知識をもってしても完全に取り除くことは困難で、稀に想定外の損失を被ってしまいます。そんな訳で、多くの証券会社でオプションの売りは金持ちにしか認められていないし、たとえ金持ちであったとしても売る数量を制限されています。

実践が難しいとはいえ、このゴールデンルールは追及する価値があります。銘柄分析に時間を割けない僕の投資スタイルになっているのです。

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