事業再構築補助金は、企業開廃率が低く産業構造の転換が遅々として進まない日本で、経営資源に乏しい中小企業が事業成長のきっかけを掴み、日本経済を根底から強くしようと目論んだ経産省肝煎りの補助金です。歯科業界で、お客様の需要を細かく捉えて、そこへ新しいサービスを提供しようと考えていらっしゃる方々にとって、これら補助金が一歩踏み出す勇気を後押ししてくれます。
私は、ヘルスケア業界とIT業界で、最先端の戦略に触れ、新しいことへ取り組むことの尊さを長らく経験して参りました。公的保険に頼ることができる間に、公的保険に頼らず、お客様の需要を満たすサービスを確立しようと試みることは、戦略として正しいと思います。補助金の位置づけをこのように捉える先生方、衛生士様、技工士様をしっかり支えて、お客様本位のサービスを一緒に作り上げたいと考えています。事業計画の基礎となる戦略ストーリーの構築、実現のために欠かせない人員計画、財務計画の策定、そしてそれらの申請資料への落とし込みは私の強みです。
補助金は最大2,000万円、補助率は1/2(但し、大幅な賃金増が計画に組み込まれている場合2/3)です。どういった事業体で、どういった事業成長ストーリーが、当補助金の対象になるか、ポイントを簡単に纏めておきます。
- 歯科医院の場合、医療法人でないこと(医療法人は規模的に中小中堅ではないと見做されている模様)。但し、社会医療法人が収益事業を行う場合は対象
- 保険診療を対象にした事業ではないこと(保険診療は既に公金によって補助されているという考え方。自費と保険の両方を対象にすることも対象外)→8次公募以降追加要件とされた
- 過去、取り組んだことがないサービスを提供すること
- そのサービスが、従来のセグメントとは異なるセグメントのお客様、患者様を対象とすること
- そのサービスによる売上が計画上、全体の10%以上を占めること
どういった事例でこの補助金が活用されているか、別途紹介して参ります。