厚労省が定期的に行っている賃金構造基本統計調査によると、歯科衛生士の給与(額面)は次のとおりです。
<小規模クリニック> 35.7歳(勤続年数7.3年)実働169時間 月額給与27.1万円/年間賞与36.3万円(年収362万円)
<大手病院など> 43.3歳(勤続年数10.5年)実働161時間 月額給与26.6万円/年間賞与77.1万円(年収390万円)
労働条件は概ね、1日8時間労働、週休2日(祝日休み)というイメージですね。
看護士の給与と比較すると多少見劣りしますが、理学療法士や介護士、保育士などの専門職と同等水準です。但し、収益分配という観点からは決して高くありません。クリニックで1つのチェアをご担当されているとして、チェアあたり収益の20~25%が分配されているイメージです。4割から6割といわれているサービス業の人件費率水準から見ると、非常に見劣りします。いうまでもなく、歯科クリニックの経営効率の低さが問題です。
では、経営効率の高いクリニックでは高給が期待できるかといえば、それは別問題で、院長先生の経営方針に大きく依拠します。高給を望む歯科衛生士の方々は、経営効率が高く、且つ、院長先生が収益分配に積極的なクリニックを探さなければならず、外から見てもわからないし、そもそもそんなクリニックがあるのかどうかもわかりません。
私は経営相談に入ると、そのように仕向けることにしていますから、少なくとも私のクライアント様は周囲より好条件を提示なさっています。少しずつですが、歯科衛生士さんの活躍の場を広げようと頑張っています。