歯科衛生士さんが起業を選択肢として検討するとき、デンタルエステサロンの開業、予防歯科サロンの開業、フリーランスとしての活動などが例として挙げられます。医師の監督の有無によってできることは異なりますが、アメリカ、カナダ、スウェーデンなどの歯科先進国では歯科衛生士さんの活躍の場が法的に整備されています。
歯科クリニックが歯や歯周病の治療を行う場所である一方、エステサロンのように、治療ではなく健康維持や審美目的のサービスに特化している場所にも需要はありそうです。供給側の制約をいろいろ調べると、参入には工夫が必要であることがわかってきました。国民保険とは切り離されますから、保険求償に纏わる様々な制約は課されませんが、歯科衛生士さんといえど、口腔内をガシガシいじることは、歯科医師の監督下で行われることが求められていますから、そういった状況を作らない限りはスケーリングなどのサービスを提供することは難しいことがわかっています。
さて、そうしますと、クリニックを経営する歯科医師が、エステサロンのようなサービスを業として展開するかという根本問題にあたります。世の中にデンタルエステが定着していない原因はここにあり、歯科医師にとっては興味がなく、サービスを提供する歯科衛生士さんにとって起業環境が整っていません。需要がある限り、この状況には変化が生じていきますから、その変化にどうやって乗っていくか、準備することが私の課題であり手がけたい事業です。